2016年03月12日

移植女児の両親の手紙を読んで

2月の終り頃

「東海地方の病院で、6歳未満の女の子がインフルエンザに伴う脳の炎症によって脳死と判定されました。

肺は10歳未満の男の子に、肝臓は10歳未満の女の子に、腎臓は40代の男性に移植される予定です。」

というニュースを見て、
ご家族の決断、きっと迷ったことでしょう、、
同じ6歳未満の女児を持つ親として、そう感じました。

その一週間後、
静岡新聞の夕刊に載っていたご家族からのコメントを読んで
涙が止まらなかったです。
(何度読んでも泣きます)

http://www.asahi.com/articles/ASJ2T3TZJJ2TULBJ001.html

(いつかリンク切れとなると思うので、続きを読む、のあとにコピペさせていただきます)


きっと、最初は、あら、お熱でちゃったね。インフルエンザになっちゃったね。
すぐ治るよ、なんて会話をしていたんじゃないかな。

インフルエンザ脳症にかかるのは、年間100例から500例で
10歳未満のこども(特に5歳以下が多いよう)。

そのうち、死に至るのは10%にも満たない…

きっと、なんでうちの子がって思ったと思います。
つよく、つよく。

親御さんは、自分を責めたりしていないかな。


深い悲しみの中で、
わが子の脳死判定のあと、
移植を決断したご家族に尊敬と、、なんとも言葉にできないです。


腎臓は静岡県立総合病院の40代男性に移植されたとのこと。

腎臓って、子ども→大人でも、大人→子どもでもいいみたい。

どうしても大人のほうが待機時間が長いから
子どもの脳死判定の後、移植されていたのは大人だったようです。

今日のニュースで、
「小児から提供された腎臓は小児患者に優先的に移植するようにすべきだとする意見をまとめた」とのこと。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160310-00000012-mai-soci


私が、もしも子どもの臓器を提供して移植することとなったとしたら
やっぱり、心情的には移植を待っている子どもの役に立ってほしいなって思います。




<臓器提供女児への両親の手紙>
Aちゃんが体調を崩してからお父さんとお母さん辛(つら)くてね。

 毎日毎日神様にお願いしました。目に見える物全てに、お山に行ってお願いして、川が見えればお願いして、海に向かっても……いろいろ神社なんかも夜中に行ってお願いしました。最後には落ちている石ころさんたちにもお願いしたんだよ。

 でもね、どうしてもAちゃんとお父さんを入れ替えることはできないんだって。もう目を覚ますことはできないんだって。もう長くは一緒にいられないんだって。

 お父さんとお母さんは辛くて辛くて、寂しくて寂しくて泣いてばかりいたけれど、そんな時に先生からの説明でAちゃんが今のお父さんやお母さんみたいに涙にくれて生きる希望を失っている人の、臓器提供を受けなければ生きていけない人の希望になれることを知りました。

 どうだろう?Aちゃんはどう思う?いやかな?

 お父さんやお母さんは悩んだ末、Aちゃんの臓器を困っている人に提供することを決めました。もしいやだったらゴメンね。

 お父さんもお母さんも臓器を必要としている人がたくさんいて、その人を見守る人たちがどんなにか辛く苦しい思いをしているか知っています。もしその人たちにAちゃんが役に立てるなら、それは素晴らしいことだと思ったんだよ。

 一人でも人の命を救う。心を救う。ってすごく難しいことでお父さんもできるかわからない。だけど、とても素晴らしく、尊いことなんだよ。

 もしAちゃんが人を救うことができたり、その周りの皆さんの希望になれるとしたら、そんなにも素晴らしいことはないと思ったの。こんなにも誇らしいことはないと思ったの。Aちゃんが生きた証(あかし)じゃないかって思ったの。今のお父さん、お母さんみたいに苦しんでいる人が一人でも笑顔になってくれればどんなに素晴らしいだろうと思ったの。

 そして、その笑顔はお父さんやお母さんの生きる勇気にもなるんだよ。

 いつも周りのみんなを笑顔にしてくれたAちゃんだから、きっとまた世界の笑顔を増やしてくれるよね?

 命は繫(つな)ぐもの。お父さんとお母さんがAちゃんに繫いだようにAちゃんも困っている人に命をつないでくれるかな?

 願わくば、お父さんとお母さんがAちゃんにそうしたように、AちゃんもAちゃんが繫いだその命にありったけの愛を天国から注いでくれると嬉(うれ)しいな。

      お父さんより

     ◇

お母さんを

もう一度

抱きしめて

そして

笑顔を見せて

      お母さんより


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